
自社にあったBPOコールセンター を選ぶために
20年以上、あらゆる事業のBPO選択とそのマネージメントをしてきました。
そのせいか、知り合いなどから
「今度、うちの会社もコールセンター をアウトソースしようという話が出ているんだけど、どこのBPOが良い?」
というような質問をよく受けます。
この質問には、
「はい、それは、○○ですよ。」
というような、シンプルな答えはありません。
残念ながら、どんな企業のどんな事業にも良い、オールマイティーなBPOなど存在しないのです。
BPOコールセンター は、いわば、事業を一緒に大きくしていくため、二人三脚で歩くパートナー。
パートナー選びは、本当に慎重にするべきですし、他の人にとってぴったりだったパートナーが、自分にとっても良いパートナーとは限りません。
BPOパートナー選択に欠かせない、ビジョンの作成
コールセンター BPOのパートナー選びには、事業のビジョンとパートナーに求めるあるべき姿のビジョンが大切です。
ここの部分をないがしろにして、
「単純作業だからお願いします!」
のように、要するに”丸投げ”をする事業主の担当者が多いです。
それでも、たまたまBPOの担当者がもの凄くしっかりしていれば、業務が効率よく回っていきますが、そんな奇跡は極マレと思った方がいいです。
最初に、
なぜ、コールセンター BPOに業務を委託するのか?
そこでの成果は、何を求めるのか?
求める成果が複数の場合、優先順位はどうなのか?
コスト?
品質?
商品へのフィードバック?
調査結果・分析?
具体的な売上貢献?
BCP(ビジネス・コンテンジャンシー・プラン)などのリスクヘッジ?
最初から全てを同じレベルで求めると崩壊しますよ。
大手信仰は入信するな!コールセンター BPOは、質で選ぶ!
名が通っている大手だから安心!
ということは、絶対にありません。
コールセンター BPOの選択に、大手信仰は危険です。
もし、あなたが、コールセンター 運営の経験と知識があり、コールセンター BPOマネージメントの経験がある程度あるのなら、大手でもいいでしょう。
企業によっては、取引先会社の規模がある程度ないと、稟議が通らないということもありますよね。
ただし、その場合、大手のBPOを使う時のツボのようなものがあります。
クライアント側にコールセンター の知識が低い場合、BPOコールセンター に上手にぼったくられることになります。
実際に、私がコールセンター BPOにいた時に、
「このクライアントは、素人だから、お前が関わらなくてもなんとかなる。」
と、社長に言われたことがあります。
つまり、相手が素人だから、プロのオペレーションをしなくても気づかないし、不満もないから利益さえ出ていれば良いということです。
「そんなことは、稀なのでは?」と思う人もいるでしょう?
結構、BPOコールセンター では、”あるある”の事実なんですよ。
自社にあったコールセンター BPOは?
前述したビジョンに照らし合わせて、どんな動きをBPOに求めるのか?
ということを考えましょう。
また、任せる業務規模がどの程度の規模なのか?が重要です。
自社で5名〜15名程度の小さな規模で実施しているオペレーションをBPOコールセンター に委託するのは、コストメリットがあまり出ないと思った方がいいでしょう。
それでも、バイリンガル対応や24時間対応など、特殊なオペレーションであれば、自社雇用より業務委託の方が良いという判断もあります。
このように、依頼する業務内容とその規模により、
どういうコールセンター BPOを選ぶか?
ということが変わってきます。
また、最初は、15名規模の小さなオペレーションであっても、事業拡張が見込める場合は、BPOコールセンター から良い条件を引き出すことも可能です。
そこが不透明な場合であれば、社内での別部署で実施している事務処理や営業サポート活動、発送業務など、いろいろな業務をかき集めてバルクにして発注するということで、ある程度の業務規模を依頼するという手もあります。
このように、まずは、ビジョンと依頼業務のスコープをしっかり定めた上で、候補のBPO各社と話をスタートするのが好ましいですね。