
間違った『おもてなし?』丁寧すぎる言葉遣い
コールセンターに電話してあるあるの、丁寧すぎる言葉遣い。。。
時々、苛っとしますが、
『きっと、こういう風に話す指導をされてるんだろうなぁ・・・。』
と、気の毒に感じてしまい、グッと我慢します。
例えば、
「お聞かせいただき、ありがとうございます!」
何か質問に答えるたびに、この言葉を連発されることがあります。
その枕詞はいいから、先に進めて~
と、思うことがあります。
「かしこまりました。ありがとうございます。それでは〇〇さま、次にお伺いしたいのですが・・・。」
これも、良くあるコールセンターの指導ですが、
”〇〇さま”
と、事あるごとにお客様を名前で呼びましょう!
という指導をされているコールセンターも多いです。
目的は、個別感や親近感を出し、関係を構築するため・・・
なんですが、こういうくだらない指導は、アメリカなどの西洋文化から来ているものです。
英語の世界では、苗字ではなく、下の名前でフレンドリーに会話するのが通常。
日本語にすると、
「ところで、マイク、今日はどういうご用件ですか?」
と言ったところですね。
こういうの、日本の文化に微妙に合ってないのですが、これが世界の成功事例のように外資系企業から流れてきます。
お客様がコールセンターに求めているものは、丁寧さではない!
電話をしてくるお客様がコールセンターに求めているのは丁寧さではありません。
もちろん、感じの悪い対応をしてしまうと、苦情になったり顧客満足度が下がりますか、ある程度の節度とホスピタリティーは必要です。
しかし、一番求めているのは、
”迅速な解決”
です。
そもそも、ほとんどのお客様は、コールセンターに電話したいとは思っていません。
せざるを得ない【困った】事情があるから、それを解決するために電話をしてくるのです。
自分でウェブサイトや説明書を見て解決できるなら、それに越したことはないのです。
実際に、コールセンターに電話をしてくる人の7割以上が、電話をする前にウェブサイトやパンフレットなどで、一旦情報を検索した上で電話をかけてくるという統計が2020年現在では明らかになっています。
長すぎる挨拶トークはスクリプトに必要ない!
まずもって、長すぎる挨拶トークは必要ありません。
「大変お待たせいたしました。お電話ありがとうございます。
〇〇センター、本日担当をさせていただきます。〇〇と申します。
よろしくお願いいたします。」
というような、長々としたトークスクリプトを書くコールセンター管理者がたくさんいます。
そのようなスクリプトを見た時、
「これ、必要?」
と、管理者にツッコミを入れます。
「最初の印象が大事なんで、丁寧に書いています。実際には、臨機応変に対応しています。」
という返事が返ってきますが、そんな臨機応変に対応しているコールセンター見たことがありません。
長すぎるIVRもコールセンターあるある!
そもそも、オペレーターに繋がるまでに、IVRの段階でどれだけお客様が時間を費やしているのか?
ということを考慮してトークスクリプトを書いている管理者は、ほぼ皆無です。
先日、ある外資系IT企業のコールセンターに電話したら、オペレーターに繋がるまで3分ほどかかりました。
「応対品質向上とオペレーター教育のため、この音声は録音されることがあります。録音に同意されるお客様は、1を、同意されないお客様は2を押してください。」
と言われ、1で同意すると、更に、
「この音声は、録音される場合がございます。あらかじめご了承ください。」
と、更に念押し!?
そして、その後、要件のIVRボタンを5-6回押して、担当にたどり着きましたが、
このような音声録音のアナウンスがオペレーターに繋がるまでに、3回もありました。
どれだけ、クレーマーを恐れているのか?
そんなに法律的にもめることがあるのか?
と、企業のスタンスを疑いますね。
IVRの設計がダメダメで、正しくたどり着かないコールセンター!
しかも、やっと繋がったオペレーターの長々とした挨拶トークを聞いた後、ようやく要件を伝えたところ、
「申し訳ございませんが、担当部署が違い、こちらではお答えできない内容となっております。
お電話番号を申し上げますので、メモのご用意はよろしいでしょうか?」
と、別のフリーダイアル番号を伝えられました。
そして、その番号にかけると、また、最初からおそるべしIVRの荒しです。。。
フリーダイアルの料金、この待ち時間だけでおそらく月に1000万円くらいの通話料を支払っていると推測できます。
何というお金の無駄遣い・・・。
そして、その無駄遣いのコストは、結局、消費者が支払う商品代金に乗っかってくるわけです。
IVRの設計を見直すだけで、もっと安く商品が提供できるんじゃないのか?
と、思ってしまいました。