採用ミスで終わらせてませんか?高いコールセンター離職率の原因!

コールセンターの採用ミスを言い訳にする現場責任者

先日、CRMに関する講演会に参加しました。

その中で、コールセンタージャパンが主催している講演があったので、どれどれ?

と、参加してきました。

最新のコールセンター事情やトレンドを勉強しつつ、自分の仕事やノウハウに取り入れられるところを取り入れるために・・・。

いくつか参考にはなったものの、コールセンターの離職率の高さについての話で、???と思う点がありました。

その時のデータはこちら👇

 

こちらのデータによると、年間の離職率が10%以下のコールセンターはたったの32%。

残り約70%ほどは、それ以上。

驚いたのが、30%以上の離職率が38%以上もあったことです。

嘆かわしき状況ですね。

そこで、聞いた言葉がもっと驚きで、

「まぁ、この高い離職率というのも、現場の方の声を聞くと、採用ミス・マッチということがほとんどなんでしょうけど・・・。」

というものでした。

採用ミスで、高い離職率?

データと偏った人材に対するヒアリングから出る浅はかな結論です。

3人に1人も辞めることに危機感を!

30%以上の離職率は、3人に1人は1年でいなくなり、3年でほぼ総入れ替えになるような計算です。

もちろん、あくまで計算上ですから、現場により違いはあると思います。

この原因を、「主に採用のミス・マッチ」と言い切ってしまうことに、データに対する読みが浅いと感じました。

コールセンターの仕事に、そんなにミス・マッチが起こるほど、きわめて難易度の高い仕事はありません。

それを採用のせいにしていては、いつまでたっても問題は解決しないですね。

このような状態に本気で危機感を感じるべきです。

日本人の多くは、基本的にまじめな気質で、仕事を転々とすることを良しとはしません。

地方に行けばなおさらです。

にもかかわらず、離職しなければならない状況は、企業側の改善を必要としていることが多いのです。

管理者が問題の本質に気づいていていない。

このような調査が本質に気づかない管理職に対してのみヒアリングされる。

というのが現実で、事実とは乖離がありますね。

人が辞めるから”自動化”ではない!

さらに、その講演では、

「このような高い離職率による人材不足を解決するために、自動化が必要なのです。」

というお話・・・。

人が辞める⇒人手が足りない⇒自動化して凌ぐ

は、結果論からのマイナス発想。

そうではなくて、

自動化をする⇒オペレーションが効率化する⇒オペレーターの負荷が軽減⇒人が辞めなくなる

が、正しい発想です。

結局、オペレーションの自動化が大切ではあるのですが、

”人手不足だから自動化する”

というのと、

”自動化することで、人の仕事に付加価値を与える”

というのは、まったく違う発想なのです。

基本的に、人は向上することを求めています。

「ここにいても、スキルが上がらない。」

「未来が開けていかない。」

と感じるから、離職するわけです。

それを簡単に、【採用のミス・マッチ】で片付けては困ります!

人の仕事に付加価値を!

単純作業は機械に任せて、いかに人に付加価値の高い仕事をしてもらうか?

ということが重要です。

ですが、今回の講演では、

「簡単な作業は自動化して、より高いレベルの人材を採用して付加価値の高い仕事だけを人で賄いましょう!そういうレベルの高い人材を採用し、キープしていくことが企業として苦労する点で・・・。」

と、ずっと本末転倒な話が延々と続いていました。

そうではなくて、単純でつまらない仕事は機械にしてもらって、人は育成して付加価値の高いことをやっていけるようなマネージメントをしていくべきなのです。

最初からできる人だけを採って、優秀な人だけで仕事をするのであれば、なぜマネージメント層が必要なのですか?

優秀なマネージメントとは、非凡な人を集めることではなく、平凡な人を集めて非凡な才能と結果を出させることです。

一見、正論に感じる、このような講演に騙されないようにしましょうね。

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