ベテランオペレーターは、コールセンターを支えない!?
ベテランのオペレーターが活躍している!
と、思いきや、その反面、年間で見ると離職率が高く、新しい人がなかなか定着しない。
そんな、コールセンターはたくさんあります。
新しく入れた人が、研修アップ後すぐに辞めてしまう。
3カ月すると、半分しか残っていない・・・。
などのコールセンター現場の特徴として、管理者が、
「うちは、一部のベテランが支えているんですよ。」
「10年選手のオペレーターがたくさんいます。」
というコメントをしていることが多々あります。
そんな話を聞くと、このコールセンターは、離職率が高いのでは?
と、思ってしまいます。
もちろん、全部が全部というわけではありません。
ですが、ベテラン・オペレーターの活躍が目立つ半面、離職率が高いコールセンターは、その原因を早めに追究しないと危機的状況になる可能性があります。
ベテラン・オペレーターが活躍する現場の特徴と原因!
ベテランのオペレーターが活躍していて、離職率が高いコールセンターの特徴や原因は、どんなものがあるでしょうか?
管理職の正社員に人事異動が多い
これは、金融系のコールセンターにありがちなのですが、管理職である正社員に人事異動が多いという特徴があります。
保険会社や銀行などの正社員は、2-3年に1回の人事異動や転勤してしまいますよね。
そして、コールセンターのオペレーターは、主婦のパートさんや契約社員・派遣社員で成り立っています。
新たに着任した課長職くらいですと、コールセンターの知識はさほどない。
ということも多いです。
以前から現場を見ている非正規社員のリーダーや社歴の長いオペレーターに確認しないとわからないプロセスやルールが当然あるわけです。
知らないうちに、逆転の力関係が成立しやすい環境になりがち・・・。
着任した正社員が、ベテランのオペレーターに気を使いながら仕事をするという環境が最初からあるのです。
知識とスキルが人についている
さらに、知識やノウハウがきちんと整理されておらず、ベテラン・オペレーターの経験と記憶によって成立しているコールセンターがあります。
今どき・・・?
と思うかもしれませんが、こういうコールセンターは、かなり多いです。
ひどいコールセンターになると、ちゃんとしたトレーナーが存在せず、ベテランオペレーターの個人教育で新人研修を実施しているコールセンターもあります。
こうなってしまうと、完全にベテランお局センターです。
ベテラン・オペレーターがルール・ブック状態ですね。
知らないところで、新人いじめ・嫌がらせが発生しやすくなります。
コールセンターシステムが機能不足!
そして、ベテラン・オペレーターに頼っているコールセンターのもう1つの特徴として、システム化やデジタル化が遅れている!
ということがあります。
デジタル化して、オペレーターの工数を減らすことが、人材不足のコールセンターでは必須の課題です。
しかし、
”ちょっとしたコールセンターシステムであれば、ベテラン・オペレーターの方が早い!”
という判断になったり、
”新しいものを入れるとベテランの反対意見が強い!”
という、抵抗にあったりします。
このため、効率アップのための提案が、なかなか通らなかったり、プロジェクトが前に進まない!
というような壁にぶつかるのです。
しかし、顧客のニーズが多様化し、商品やサービスもどんどん新しいものが刷新するなか、機械ができることは機械にやってもらうという発想を持たないと、日本の企業はどんどん競争力を失います。
人間関係とナレッジを透明化して、離職率の原因を撲滅!
コールセンターの離職率を改善するには、センター現場内の人間関係と知識の取り出しが重要です。
新人でも、ある程度のスキルを持ったオペレーターであれば、すぐにオペレーションをやりこなせるようにシステムを整えること。
そして、組織として、誰がどういう立場で誰に対して指導をするのか?
を明確にして、人間関係に透明性を持たせることが必要です。
ベテランお局が牛耳るセンターで働きたい若手は、今の時代ではいないと思ったほうがいいですよね。