
コールセンターSVに求められるスキル
コールセンターでリーダーやSV(スーパバイザ―)の仕事をする人は、オペレーター経験からプロモーションするケースが多いです。
大抵の場合は、お客様との応対品質が良かったり、数値的なパフォーマンスが高い人が抜擢される傾向にあります。
ところが、リーダーやSVになった途端に、うまく力が発揮できなかったり、仕事が嫌になってしまうことが多いのです。
オペレーターとしての経験に基づき管理職へのプロモーションは、決して間違った選択ではないのですが、求められるスキルの違いを事前に理解しておかないと不幸な結果になりかねません。
一番の難関は、コールセンター管理職の仕事は、本当に多岐にわたるということです。
シフト管理や人員管理はもちろんのこと、数値分析、コーチング・スキル、タスク管理、時間管理、品質管理・・・。
全てのスキルをまんべんなく兼ね備えた人がいれば最高ですが、なかなかそうは行きません。
もし、あなたが、コールセンターの管理職への道を目指しているなら、あらゆるスキルを必要とされる職域で、何を得意としていくのかをハッキリさせていくことが重要です。
また、もし、あなたが、コールセンターのリーダーやSVを束ねるマネージャーの立場であれば、各チームメンバーの強み・弱みを把握した上で、適材適所の人員配置を考える必要があります。
苦手克服は愚策!
よくある間違った組織では、メンバーの苦手克服をしようとするマネージャーがいます。
昭和から続く日本教育の課題でもありますが、欠点や苦手を指摘して修正させることを良しとする人が多いのが日本の社会です。
もう、苦手克服の社会は古いですね。
欧米教育の良さは、得意を伸ばすというところにあります。
長年の人材不足に悩まされるコールセンターで、より良い人材を確保するためには、人員の適材適所と責任範疇の分散化です。
進んでいる外資系企業の組織では、縦の組織と横の組織というような分け方をすることが多いです。
つまり、日々の活動・報告は縦の指示命令による組織が請け負いますが、中長期的なプロジェクトだったり、品質やシフト計画などの機能は、横の組織でサポートするのです。
横組織の機能には、それぞれの専門分野の人たちがアサインされて、分析を専門にやっていたり、品質向上のための企画・チェックのみを専門にやっていたりします。
昨今の大手のコールセンターでは、苦情処理も別部隊を設けて、『お客様相談室』などで特別に対応したりします。
どの分野で活躍する?
複雑化しているコールセンターのオペレーションの中で、どんな分野が自分に向いているのか?
また、逆に不向きなのは、どういう仕事なのか?
をハッキリさせておくと、自分の道の選択を誤らずに楽しくお仕事ができます。
”得意な事は?”
と、聞かれて、パッと答えられないひとでも、
”苦手なことは?”
”嫌なことは?”
って聞かれると、サッと答えられたりしますね。
得意なことがなかなかわからない人は、消去法で!
不向きなことを避けることで、得意分野に入っていけます。
分析力で活躍する!
昨今のコールセンターは、データドリブン!
理系出身で数値分析が得意なら、この分野は競争相手も少なく狙い目です。
お客様とのお話は得意ではなくても、お客様との会話から数値分析をすることで最先端分野で活躍できます。
コミュニケーション能力の高い人は、数字が苦手という人も多いので、コールセンター分野では重宝されます。
職人気質が功を奏す!
結構チームワークが重要なコールセンターという職場で、チームワーク苦手な人にも向く仕事があります。
チームワークが苦手という人は、職人気質な人が多いです。
つまり、『あるべき姿』にこだわりの強い人ですね。
コールセンターの品質向上には、そんな職人気質の人が必要です。
どこまでも、上を目指して頑張れるタイプですね。
聞き上手ならコーチングを!
オペレーターとして受け答えがあまり上手でなくても、聞き上手という人もいます。
コールセンターでは、どうしてもお話し好きの人が集まる傾向にあるので、聞き上手な人も重宝です。
コーチングは、相手の話を傾聴し、その人にあった解決方法を導く仕事。
昨今のコールセンターでは、メンタルケアをできる人が必要。
そちらの分野を勉強していくのがいいですね。
ナレッジ提供で縁の下の力持ち!
細かい仕事も苦にならない。
できれば、黙々と作業をしたい。
という人には、ナレッジ作成の仕事が良いですね。
新人オペレーターがわかりにくい部分のFAQを改定したり、誰でもサッと取り出せるナレッジ・ツールは根気のいる仕事です。
話すのは苦手だけど、文書を書くのは得意!
という人にも向きます。
人と接するのが苦手!ーテレワークで活躍しよう!
たくさんの人が集まるコールセンター。
そんな人が多い所は苦手!
そんなあなたも、問題なし。
アフターコロナでテレワークのオペレーターに対するニーズも急上昇。
むしろ、自宅で一人黙々とやれるのは、ある意味才能です。
コールセンターはあらゆる得意が活躍する場
このように昨今のコールセンターは、あらゆる得意を持つ人が活躍できる職場となっています。
どんな分野でキャリアを形成したらよいかわからない人も、コールセンターで自分の得意・不得意と向き合ってみてはどうでしょうか?