
ツールの重要性が増すコールセンター業界
日進月歩で変化する技術革新の中、コールセンターで求められる技術の刷新に関する需要は高まる一方です。
その理由は、
- 解決する見込みがない人材不足
- 業務の複雑化
- ビジネス環境変化の高速化
- お客様の期待値の上昇
- アフターコロナにおける生活のバーチャル化
などです。
そんな永遠に続くとも思える課題に対し、コールセンターは飽くなき挑戦を強いられます。
いかに、顧客満足度を維持しながら、できるだけ少人数で効率よくサービスを提供していくか・・・。
という課題に日々闘っているわけです。
今、必要とされているツールは?
そんな中、企業やコールセンターBPO社では、どのようなツールを重要視し導入すべきでしょうか?
もちろん、業種や企業の体質によっても様々ですが、多くの事業で検討されるものは下記のようなアイテムです。
- コンタクトを削減するためのセルフ・サービス機能
- サービス・サイトとのシームレスな顧客情報連携
- チャットやメッセンジャーなどのマルチ・チャネル化
- テレワークのリソースを活用できるセキュリティー・システム
- 複雑な業務を簡素化するための取り出しやすいナレッジ・ベース
- 他部署連携をスムーズにするチケット・システムの導入
- 顧客の声を分析するVOC分析ツール
- 顧客データのAI分析
まだまだありますが、主なものをあげるだけでも、ざっと上記の通りです。
そして、良く色々な業種の方から、
「何から手をつけたらいいんでしょう?」
「どこのツールが良いでしょうか?」
「セールス・フォースとオラクルのサービス・クラウドは、どちらがおススメですか?」
というような何とも一口で答えられない質問を良く受けます。
ツールの選択だけじゃない!
もちろん、事業の特性や規模、今後の事業展開戦略によって、ちょうど良いツールというのはある程度絞ることができます。
ツールの選択には、何をゴールとするのか?
を明確にする必要があります。
現状では、ほとんどの企業が、『人』と『コスト』に関わる課題の解決策として、高価なツールを選択しています。
ツールを販売するシステム業者も、企業のコスト削減や効率化に焦点を絞ってセールスをかけていくことが多いですね。
自社にピッタリのシステム・ツールを選択するためには、ツールの機能だけを見ていると間違います。
有名なシステム・ツールは、導入すれば明日から使えるものではありません。
どんなに簡単そうで良くできたツールでも、自社に導入するためには、自社の業務に合うカスタマイズが必要となるのです。
大手のシステム・ツールを販売する企業は、それぞれ『オフィシャル・パートナー』と呼ばれる開発会社との提携があります。
ツールの導入を検討する時は、ツールの販売元のみではなく、開発を担当するパートナー会社の精査を忘れない事です。
ツールそのものは悪くないのに、このパートナー開発会社の能力が低いためにカスタマイズで失敗するという例は後を絶ちません。
最初だけでは終わらないツールのカスタマイズ!
さらに、ツールのカスタマイズは、最初だけで終わりというわけではありません。
事業の変化に伴い、後々変更のカスタマイズを加える必要が出てきます。
イニシャルの開発コストだけを念頭に入れて事業計画を立てると大変なことになります。
また、最初の創り込みで下手なことをすると、後々の修正カスタマイズが永遠かつ継続的に続き、開発会社にずっとお金をぼったくられるストーリーになりかねないのです。
質の悪い開発会社は、担当レベルで簡単に変更可能なつくりにできる部分もハード・コーディング仕様にして、変更依頼をかけさせるような仕組みにするところもあります。
このあたりが素人だと騙されやすい部分です。
高価なツールを導入するときは、信用できる人にしっかりコンサルしてもらって、後々のコストを抑える賢い選択ができるようにしましょう。
せっかく良いツールを選択しても、導入の仕方を誤ると後々大変なことになります。
戦略のミスは、戦闘では補えないのです!