高まるコールセンターのテレワーク!準備に最低限必要なことはこれ!

コールセンター在宅化の検討ニーズがアップ!

#ステイホーム!

日本の緊急事態宣言は、経済や人々の暮らし、仕事に大きな影響を与えました。

緊急事態宣言が解除され、そろそろ街にも人が戻っていますね。

しかし、第2波を危惧する声も・・・。

緊急事態宣言が解除されても、この教訓を基に、コールセンターの在宅化(=テレワーク)を検討する企業が増えています。

今週も、ある大手コンサル会社から依頼を受け、コールセンター在宅化の知見についてインタビューを受けました。

私は、いくつかの企業で、過去にオペレーターのテレワーク導入経験があるので、その経験を踏まえて、準備に必要なことや運営でのポイントをアドバイスしています。

セキュリティーへの懸念

個人情報を取り扱うコールセンター。

在宅に至って一番の懸念は、セキュリティーです。

通常の個人事業とは違い、個人のパソコンや通常のネットワーク環境では、セキュリティーの心配がありますね。

過去、私が見てきてコールセンターでは、すべて、パソコンは監視システムが入った会社のノートパソコンを支給。

ネットワークも、自宅のWi-Fiに繋いだ後に、VPN接続を実施します。

VPNとは、Virtual Private Network の略で、遠隔に対して仮想の専用回線を引くことで、外部からの侵入を防ぐシステムです。

Amazonなどの大手外資系企業では、早くから取り入れています。

2段階認証でセキュリティーを担保

このVPNも、本人であることを確認するために、2段階認証を採用していることが多いですね。

IDとPWD(パスワード)を入力した上で、もう1つの手段で本人確認することを2段階認証と言います。

2段階認証のやり方は、企業により様々ですが、『トークン』と呼ばれる小型の暗証番号を受け取る機械を支給し、都度そこに配信されるワンタイム・パスワードを入力する方法や、携帯電話番号をあらかじめ登録し、その番号にSMSでワンタイム・パスワードを送る方法などがあります。

また、最近では、認証用のアプリなども開発されていて、自分の携帯電話に認証アプリをインストール。

パソコンなどで、個人情報にログインすると、都度、携帯のアプリを開いて認証ボタンを押すことでアクセス開始するという流れのものです。

このような2段階認証は、TwitterなどのSNSアカウントの乗っ取り防止にも活用されていますね。

監視システムで個人情報の閲覧行動を監視

在宅エージェントに限らず、コールセンターで実施されている仕組みの一つとして、個人情報の閲覧行動を監視する仕組みです。

今まで見てきた多くのグローバル企業で、個人情報の閲覧行動を監視するシステムを導入しています。

例えば、コールセンターにコンタクトがない顧客の情報を頻繁に検索したり、業務時間外に個人情報の検索・閲覧をしていると自動的に警告が管理者に上がるような仕組みです。

コールセンターは、電話番号や名前で簡単に個人の購買履歴などが検索できますので、プライバシーの侵害に注意が必要です。

採用基準と研修体制がテレワーク化への成功の鍵

セキュリティーの次に課題となるのが、どういう人を採用し、そして研修するのか?

ということが、初めて在宅エージェントに取り組む企業にとっては、悩ましいようです。

業務内容やテレワーク化の目的、ゴールが何か?

ということによっても違ってきます。

経験値の高いオペレーターをテレワークに!

パイロット・テストとして実施するのであれば、一番ハードルの低い方法として、

『ベテラン・オペレーターの在宅化』

をお勧めします。

既に、一人で何でもやりこなせるオペレーターであれば、特別な研修などなくテレワークにできます。

この時に気を付けたいのが、決してリストラの一環ととられないように、目的などをしっかりコミュニケーションしましょう。

「私たち、邪魔者扱いされてる?」

「もしかして、もう会社にとっていらない存在と思われてる?」

などと、ありもしないネガティブな感情を持たれてしまう例もあります。

テレワーク前提で採用!

採用コストの低減や離職率の低減を狙った在宅化であれば、テレワーク前提で採用もありですね。

交通費やスペースなどの固定費も削減できますし、在宅での募集ですと、低コストで優秀な人材が集めやすいです。

この場合、業務内容にもよりますが、基本は在宅でも初期研修やスキルアップ研修などは出勤できる人を募集したいものです。

バーチャルで何でもできる時代になったとは言え、顔をみて対話をすることに優るコミュニケーション手段はありません。

定期的には、出勤できると良いですね。

e – ラーニングシステムの導入を考えよう!

そして、e – ラーニングについては、しっかりと考えておきましょう。

新商品や新サービス、新しい機能の紹介などは、動画提供などでセルフ・ラーニングできる仕組みが重要です。

できれば、e – ラーニング制作専門のチームを作っておくと良いですね。

動画などで勉強した後は、簡単な理解度チェックテストもあると更に良いです。

フォローアップ体制も念頭に!

在宅エージェントが一人で仕事をしていく上で、わからないところや、困ったことをどうフォローするのか?

ここについても、体制を整える必要があります。

サイトのコールセンターのように手上げ対応ができません。

チャットでわからないところを質問できる。

その質問には、即答できる部隊の導入も必要です。

自宅で一人でお客様に向かうには、それなりのメンタルの強さが必要となります。

仕事の大変さを理解して、フォローをきちんとできる体制が必要です。

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