
コールセンターのトークスクリプトとは?
コールセンターでは必ずあるはずの『トークスクリプト』
お客様対応する上で、どのように応対すべきか?
正しい言葉遣いは、なんだろう?
ということをガイドするためのオペレーター向け台本を『トークスクリプト』と呼ばれます。
10年前くらいのコールセンターでは、この『トークスクリプト』が事細かく作られていて、オペレーターは、画面に出てくるスクリプトや紙で手渡されたスクリプトに従い一言一句話すことがありました。
書いたものを一言一句その通りに話す・・・。
と、どうなるか?
というと、ロボットのように読んでしまう人が出てきます。
以前は、
「それ、何か紙を読んでるの?」
と、お客様から言われるオペレーターもいましたが、さすがに最近ではなくなりました。
ブランディングとしてのトークスクリプトの役割
とは言え、何もガイドラインがないまま新人のオペレーターが電話応対すると、
- 敬語が使えていない
- ブランディングとしてふさわしくない
- 説明に時間がかかって、何を言っているかわからない
などの問題が発生します。
もちろん、顧客満足度も低いまま・・・。
一定の品質を保つため、道しるべとなるトークスクリプトを用意する必要があります。
最初の導入では、どんな風に名乗りや自分の名前を発話するのか?
最初のお客様本人確認では、どのように確認をするのか?
特に最初の会話の始まりや、会話の終話においては、金太郎飴のように一定の話し方が必要です。
それが、その会社のブランディングを作ります。
今の時代、コールセンターが唯一のお客様接点という企業が増えてきています。
その唯一の接点がブランディング・イメージに大きく影響します。
トークスクリプトは、オペレーターのガイドラインだけだった時代から、ブランディングをつくる大切な要素となってきています。
定期的な見直しをしないコールセンター
そして、トークスクリプトは、最初に作って終わり。。。
ではなくて、定期的に見直しをしていることが重要。
オペレーターに展開した後、全員がスクリプトの意図をちゃんと正しく理解して使っているとは限りません。
モニタリングや音声の聞き起こしを通じて、違和感がないかをチェックするべきです。
この”違和感”を感じる力があるかどうか・・・
が、大事な要素です。
SVやリーダーが感じれなくても、オペレーターとして感じる人はいます。
「これ、スクリプトに書いてあるけど、言いづらいなぁ」
や
「このスクリプトを話すと、お客様が電話の向こうで失笑してる気がする・・・。」
などの感じがあった場合は、すぐに改善が必要です。
丁寧な言葉遣いVS洗練された言葉遣い
コールセンターでの仕事に長い経歴がある人の中には、丁寧な言葉遣いが最重要と思っている人がいます。
一見、トークスクリプトの文字だけ見れば、とてもナイスなオペレーションに見えても、実際に話してみると
- まどろっこしい
- 機械的になりがち
- 時間がかかってイライラする
というようなことがあります。
丁寧な言葉遣いを目指すのではなく、お客様のニーズに合った話し方をするのが、”洗練された言葉遣い”となります。
お客様がコールセンターに求めているのは、
- わかりやすい回答
- 親身になってくれる親切な対応
- 迅速な回答
です。
トークスクリプトが、お客様が求めていることにマッチしているか?
という観点で、考えましょう。
悪い例として、あるコールセンターに電話をしたとき、質問に答えると、
「お聞かせいただき、ありがとうございます。それでは・・・」
と、次の質問に行くまでに必ず機械的に
「お聞かせいただき、ありがとうございます。」
を発話するコールセンターがありました。
必ず言うようにと指導されているんだろうなぁ・・・。
残念な指導だ・・・。
と感じました。
言葉としては、感謝を述べているので丁寧に感じますが、1分間に3回も4回も言われると、かえって慇懃無礼な気がします。
洗練された言葉遣いの定義は、各企業のブランディングによって変わってきます。
自社のブランディングにぴったり合う『洗練された言葉遣い』の構築を目指しましょう。