チャットにおけるカスタマーサービスは増加傾向!
コールセンターと言えば、電話でのコミュニケーションが最初に浮かびますが、最近では『チャット』における顧客対応が増えてきています。
その背景としては、
- モバイルの急速な普及により、ITのリテラシー向上。
- テレワークによる、在宅オペレーター需要の高まり。
- メールよりLINEやメッセンジャーなどの利用者が増加傾向。
- 電話代の節約が可能
- 一度に複数のお客様のコンタクトをさばけるため、効率的。
などの理由が上げられます。
今まで電話とメールのみでサポートをしていた企業も、チャットの導入を検討したり、導入に向けて動いています。
チャットというカスタマーサービスの手法は、お客様の利便性と企業側の効率性の両方を叶えるツールなのです。
チャットの導入で顧客満足度はアップする?
チャットを導入したり、または導入を検討している企業は、チャットにより顧客のサービス満足度が増すと思って導入します。
本当にチャットによって、顧客満足度はアップしているのでしょうか?
結論としては、アップしている企業もあれば、ダウンしている企業もあります。
商品やサービスの内容、そしてカスタマーサービスへのコンタクト理由によって、やはり電話やメールの方が適しているというケースもあるのです。
チャットの導入は、多くのメリットをもたらしますが、導入方法やツールの種類、オペレーターの教育方法などをきちんと構築しないと、チャットを導入してから、顧客満足度の指標が下がったという結果になりかねません。
チャットを導入するためのチェック・ポイント!
チャットの導入を成功させるためには、下記のような内容をきちんと確認しておきましょう。
- 顧客属性のマッチ - そもそも自社の顧客は、ITリテラシーがある程度あり、LINEなどを使う人が多いのか?
- 問合わせ内容の把握 - 今まで、電話やメールでは、どのような問い合わせ内容が多いのか?
- チャットによる効率化の可否 - 上記問い合わせ内容のうち、チャットに流すことで効率化できる部分はどこか?
チャットのメリットは、1度に複数人のお客様と会話を進めることが可能なため、業務効率の改善が見込めます。
ですが、複雑なシステム処理や確認が必要な問い合わせ内容では、顧客履歴を確認する時間が長く、メールの方がわかりやすい。
という事も考えられます。
逆に、ちょっとした確認で、今すぐ簡単に回答が欲しいような内容ですと、チャットは企業側にとってもお客様側にとってもメリットが高いツールなのです。
チャット効果を上げるためのスクリプトや言葉遣い
このように、チャットでは、お客様の待ち時間も、オペレーターの業務効率も改善するメリットがあります。
お互いに、必要な事項をササっと素早くやり取りしたい時に向いているわけです。
ここで気を付けたいのが、チャットで利用するテンプレートとなるスクリプトっや言葉遣いです。
電話におけるスクリプトやメールにおけるテンプレートをそのまま使うという失態をおかしがちです。
特に、メールでのテンプレートは、長々としたあいさつや枕詞が多いのが特徴。
例えば、
「恐れ入りますが、ご注文内容を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」
「大変お待たせいたしました。〇〇様のxxにおけるご利用状況を確認したところ、お届商品の内容に間違いがあったことが判明いたしました。誠に申し訳ございません。つきましては、ご返金の・・・・」
などと、丁寧な言葉であるのはいいのですが、結論までがとても長くなってしまいます。
チャットでは、お客様はお急ぎであること。
また、モバイルなどの小さなウィンドウでメッセージを確認しているので、長い文章は何行にもなってしまいます。
オペレーターの方はパソコンで見ているので忘れがちですが、お客様は小さな文字をたくさん読まなくてはなりません。
上記のような例では、
ご注文内容を確認させていただけますか?
ご利用状況では、お届商品の内容に間違いがございました。申し訳ありません。ご返金させていただきます。
と、このようにシンプルでよいわけです。
また、オートメーションなどのテクノロジーを使って、お客様が長々と会員番号やお名前、ご住所の入力をしなくても良い仕組みを事前に構築しておく必要があります。
テキストも1文字1文字打つのは、オペレーターも大変です。
Text Eapanderのようなツールを使い、短い入力でよく使う文章が入力されるような工夫が必要ですね。
新人には、ボキャブラリーをたくさん与えよう!
スクリプトやテンプレートは、シンプルに作成する必要がありますが、気をつけたいのがボキャブラリー。
まだ新人のオペレーターでは、多くのボキャブラリーがさっと出てきません。
苦情めいたお問合せや、調査に時間がかかってしまったときなどの、共感の言葉や謝罪もテンプレにはいくつか用意しておきましょう。
ご迷惑をおかけしていて、申し訳ございません。
おっしゃる通りでございます。
お怒りは、ごもっともです。
などの言葉は、すんなり出ないのが新人です。
慣れたオペレーターでも、パニックになってしまうこともあるかもしれません。
さっと取り出せるように、状況別にテンプレがあると良いですね。
オペレーターにとっても、お客様にとっても、ストレスのないやり取りを実現させましょう。