クレームの2次対応者がいないコールセンター !?
つい最近の話です。
あるコールセンターの品質管理プロセスチェックで網にかかったお客様からのフィードバック。
大変お怒りの様子だったため、音声ログを確認しました。
苦情のお客様で、なんとその会話は30分!
ラチがあかないので、
「上の人間に代わってくれ!」
と、おっしゃったところ、オペレーターの回答は、
「今、上の人間はおりません。」
・・・・!
最近あった話ですが、初めての経験ではありません。
20年以上、あらゆるコールセンターの立ち上げや改善をやってきているので、過去にもこんなお客様とのやり取りはありました。
”あるある”
ですが、由々しきことです!
コールセンター BPOのマネージメントは要注意!
こういうことは、大抵、アウトソーシングしているBPOで発生します。
仕事を発注しているクライアント企業側としては、契約通りに人員が配置され、期待通りのオペレーションがいつも実施されているはず・・・
と、思っていますが、実態は、ちょっと目を離したら
”手抜き”
が、あります。
SV(スーパバイザー)はいない?
「上の人間はおりません。」
と、いうケースで、本当に”いない場合”があります。
時間帯によって管理者とオペレーターが兼務をしていて、管理者自信が電話に出ているため、管理職としての責務が不在ということです。
もちろん、クライアントへの請求は、オペレーターと管理者の両方が課金されています。
この場合、物理的に本当にいないので、エスカレーションしようがありません。
SV(スーパバイザー)は、”居留守”?
もっと最悪なのが、スーパバイザーはいるのに、
「クレームは、自分で処理しろ!」
と、オペレーターに指示していて、管理者は電話対応しない。
という場合。
コールセンターの人材不足は深刻なため、ちょっとオペレーションが上手になるとリーダーやSVなどの管理職になってしまう傾向にあります。
経験不足にも関わらず、上の立場になってしまっているので、スキル的に追いつきません。
2次対応を求められても、うまく対応する自信がないのです。
そのため、オペレーターに最後まで自分で処理をさせる。
という、責務放棄のSVやリーダーが存在します。
はっきりと、
「エスカレーションしないように!」
とまで指示しなくても、エスカレーションをするとあからさまに嫌な顔をして、オペレーターが助けを求めにくい空気を作る人もいます。
こういうコールセンター現場は、時給が高いにも関わらず、異常に離職率が高い特徴があります。
見て見ぬ振りするBPO経営
そして、こういう実態を知っていながら、見て見ぬ振りをするコールセンター BPO社の上層部もあります。
結局、注意して辞められると、業務が成り立たないですから、自分の評価のためにも、会社の利益のためにも放置するわけです。
大手の方がこの傾向にありますのでご注意を!
大手は、利益重視ですからね。
それも、目の前の利益・・・。
単年度の売上・利益が、自分の評価に大きく関わってくる仕組みなので、致し方部分もあります。
そのため、中長期的に物事を捉えている人は少ないというのが、長年の経験から得た結論です。
BPOにアウトソーシングする時は、人間性としてどういう人たちが運営しているのか、しっかりと見極めることが重要ですね。