
クレームが多いインバウンド・コールセンター!
カスタマーサービス系のコールセンターでつきものなのが、クレーム対応。
サポート系のコールセンターは、何か困ったことがあった時にお客様が電話やメールをしてくる場所です。
「操作が上手くできない。」
「請求金額が違う。」
「思った商品と違った。」
「違う商品が届いた。」
などなど、すでにお客様がイラっとした状態でお電話をかけて来られることが多いですね。
ちょっとしたイラつきならばいいのですが、電話を取った瞬間に既に高いテンションということもあります。
慣れない新人のオペレーターだと、頭が真っ白になってしまってパニックに・・・。
答えられるはずの基本的な質問も、うまくいかなくなる時がありますね。
クレーム対応は、基本をおさえれば大丈夫!
クレームが怖いから、コールセンターの仕事はちょっと・・・。
と、二の足を踏む人もいるかもしれませんが、基本をおさえてしまえば、何ということもありません。
そもそも、電話ですから・・・。
危害を加えられるわけではないのです。
もちろん、『言葉の暴力』ということもありますので、そこに対しては免疫をつけておく必要があります。
電話で、オペレーターに暴言を吐いたところで、何も解決にはならないのですが、世の中にはそんなつまらないことに時間を費やせる輩が大勢いるのも事実ですね。
『20分の我慢』を心得よう!
あなたが、コールセンターの管理者であれば、オペレーターの苦情対応は、20分まで!
と、ルール化しましょう。
20分以上の苦情対応は危険です。
20分経てば、リーダーやSV、マネージャーへエスカレーションして、対応する人を交代しましょう。
あなたが、オペレーターであれば、20分『聞き手』に回ってみましょう。
その時に大切なのは、
- 言い訳をしない。
- あいづちを3種類以上使って、傾聴を示す。
- オウム返しを利用する。
- 相手のペースに合わせる。
- 否定しない。
まずは、相手の感情や言い分を全部述べてもらいましょう。
人は、20分以上は怒りを続けるのは不可能です。
20分も言いたいことを言えば、自分で気持ちの爆発が鎮火していきます。
1.最初に言い訳をしない!
「すでに、ホームページではご案内しておりまして・・・」
「利用規約に書かせていただいております。」
「社内の検討に時間がかかってしまったので、、、」
など、の言い訳を早い段階でしないようにしましょう。
怒りの火に油を注ぐ結果となり、クレーム対応に多大な時間を要してしまいます。
2.あいづちを3種類以上!
「はい。」
「そうですね。」
「さようでございましたか。」
「ええ。」
「ごもっともです。」
というように、あいづちを使いこなして、傾聴を示しましょう。
同じあいづちを3回続けると、
『ちゃんと聞いてるのか?!』
と、思わせてしまいます。
3.オウム返しで確認を!
テンションが高いお客様の場合、話が支離滅裂となることは多々あります。
こちらも、パニックになると、ボタンの掛け違いがさらに事態を悪化させます。
オウム返しで、お客様の意思を確認しながら会話を進めましょう。
「返金が遅いということですね。」
「何度もご連絡いただいていたんですね。」
「お約束の時間に担当からの連絡がなかったということですね。」
など、相手の言い分を繰り返すことで、心理的に、
『自分の主張が肯定された』と、感じます。
相手のテンションを下げるきっかけにもなります。
4.相手のペースに合わせる!
苦情を並べるお客様でも、ハイテンションでまくしたてる人もいれば、クールに坦々と怒りを表す人もいます。
相手の話すペースや間合い、声の高低などをできるだけそろえる事で、会話に調和が生まれやすくなります。
普段から、人とのコミュニケーションにおいて、相手のペースに合わせる練習をしておくと、スキルが身に付きます。
5.否定しない!
できるだけ穏便に、そして速やかにクレームを解決するためにも、相手の言い分を否定するのはNGです。
クレームをうまく処理することで、怒ったお客様を最終的にファンにすることも可能です。
逆に、二度と利用してくれなくなる可能性もあります。
どうしても、相手の要望に応えられない時も、一緒に解決策を考える姿勢を示すことで相手も譲歩してくれます。
「お気持ちは理解できますので、返金以外になにかお役に立てることはありますでしょうか?」
「お待たせしてしまって、本当に申し訳ございません。私がご提案できることは、次回の割引クーポンを発行させていただくことだけなのですが・・・。」
20分以上のクレーム対応には?
20分経過しても、クレームのテンションが同じで、同じ話を繰り返される場合は、エスカレーションしましょう。
「私では、これ以上ご要望にお応えできないため、上席の者に代わらせていただいてもよろしいでしょうか?」
など、次の段階に入ることを示唆しましょう。
20分経っても終われない場合は、クレーマーとして位置づけできる段階に入ります。
金品目的・愉快犯・精神的におかしい人・反社会主義による嫌がらせ、などがそれにあたります。
20分経過していなくても、明らかにそれらにかかわると思ったときは、エスカレーションの準備をしましょう。
できれば、サイト内で2次エスカレまでのプロセスと担当を決めておくのがよいでしょう。
20分クレーム対応後のエスカレ対応については、また別のページでご紹介します。