
意外と後手になる人材育成
コールセンター のオペレーションを成功させるには、何と言っても人材育成が重要です。
あなたが、人の育成を得意とするのであれば、コールセンター 業界で稼ぎ続けることができる!
と言っても過言ではないでしょう。
どんなにAIの力やRPAが登場しても、人と人のコミュニケーションは、無くなりません。
コールセンター のオペレーションを立ち上げる時に、意外と後回しにされるのが人材育成のカテゴリー。
人材育成やトレーニングのプランを立てずに、オペレーターやリーダーの採用活動を開始してしまう事が多々あります。
それで上手く行くということは、ほとんどないでしょう。
オペレーションの全体像から逆算して考える
オペレーション部隊として、どんなチームを作っていくのか?
あるべき姿のビジョンから逆算して、採用活動に落とし込む必要があります。
どんなチームを作りたいのか?
私は、20年間、数え切れないほどのコールセンター の立ち上げをしてきましたが、最初に、核となるメンバーと理想のチーム像を話し合う事がとても大事だということを実感してきました。
それも、会社からや上からの押し付けではなく、現場を取りまとめるオペレーション・マネージャーやSVが自ら考え、ビジョンを描く事が大切。
ある時、
「どんな、オペレーション・チームにしたい?」
という質問に対し、
「僕は、ディズニーランドのようなサイトにしたいです!」
と、答えたSVがいました。
「どういう意味?」
と、さらに聞いてみると、
「明日も来たいと思ってもらえる、活気のある職場です。
ディズニーランドは、帰る時にまた来たいって思うじゃないですか?
帰る時間なんだけど、もう少し延長して遊んでいたいって・・・。
ここの職場も、働く人にとって、もう少し働きたい。
明日も働きたい。
と感じられる現場にしたいんですよ!」
そういう風に語ったSVがリーダーとなって立ち上げたコールセンター は、まさにそんな楽しいコールセンター になりました。
結果、他にいくらでも仕事がある東京の都会のコールセンター で、離職率が一桁%という結果を残していました。
ワーク・ショップの大切さ
ビジョンの形成は、通常、管理職のワーク・ショップで実施します。
これから、どんなチームにしていきたいのか?
みんなで話し合って決めていきます。
こういうのを『ワーク・ショップ』と言って、外資系の企業では盛んに行われています。
Googleでは、チーム・ビルディングとも呼んでいて、オフィスから離れた場所に行き、日常から切り離した環境で実施しています。
リモートワークが多くなった昨今では、この時だけオンラインではないので『オフサイト・ミーティング』とも呼んでいます。
意見をすり合わせながら、目指す方向をチームで決めていくのです。
アマゾンやマイクロソフトのようなGAFAと呼ばれるテック系外資では、ワーク・ショップを大切にします。
多様性に富んだ人々が集まって仕事をしているので、意見や気持ちを分かち合う時間が大事なのです。
ワーク・ショップは、立ち上げの時だけではなく、定期的なチームの振り返りとして実施することもあります。
発想の転換で、良いアイデアが出やすくなるという効果も期待できます。
普段、オペレーションに忙殺されていると、管理者同士のコミュニケーションも殺伐としがち。
時々、立ち止まって話し合いましょう。
適材適所で、より多くのリーダーを育てる
そして、コールセンター の正社員として成功していくには、より多くのリーダーを育成していくことです。
コールセンター の管理は、マルチ・スキルが問われます。
一人一人が、全てのスキルをまんべんなく身に付けるのは、骨が折れますし、時間もかかりますね。
自分のチームメンバーが、どういうことを得意としているのか?
ということをいかに把握しておくかがポイント。
それぞれのメンバーの強みと弱みを正確に把握しておくことで、総合力で成果を出す戦略を立てましょう。
そして、的確な職務分担で、各自の力量に合った仕事の割り振りを考える事が重要です。
少し頑張れば、達成できそうなハードルを目指せるように配置する事です。
あなたは、自分の部下の得意・不得意をどこまで把握していますか?
それができていれば、やるべきことは自ずと見えてきます。